在宅血液透析までの流れ

新生会第一病院では、専任のスタッフチームによる在宅血液透析の管理を行っています。

教育訓練では、透析者・介助者のスケジュールに合わせて計画をたて、マニュアルに沿って、事故穿刺や透析操作などの知識・技術の習得を行います。

24時間オンコール体制で、いつでも担当者と連絡ができるようになっています。

医師・看護師・臨床工学技士などの多職種が連携し、在宅血液透析をサポートします。

当院管理下の在宅血液透析ではこれまで重大な事故が起きたことはありません。

常に安全を求め、教育訓練内容と支援体制について検討・改良を重ねています。

 

 

● 介助者の役割

透析者と一緒に知識・技術を習得し、透析者ができないところを部分的に支援します。透析中の透析者と連絡がとれれば家事やお子様の世話など自由にできます。介助者の方が病気や旅行など透析介助ができない場合は、お近くの病院で臨時透析を依頼します。

● 自己穿刺が基本

透析者に合った方法を選択します。はじめは、穿刺モデルを用いて練習し、その後実践に入ります。できるようになるまで指導しますのでご安心ください。

 

当院は1972年に透析者の完全社会復帰を目的として、家庭で透析治療を行えるシステムを企画しました。当時は「家庭透析」と呼び、家庭透析管理センターを設けて専任スタッフを置き、透析装置の貸し出し・材料供給・管理のシステムを推進してきました。その後、1998年に「在宅血液透析」として保険適応となり、日本全国に管理施設が徐々に増えていきました。当院家庭透析管理センターから業務を引き継いだ同在宅透析教育センターは、長年の経験と実績によるサポート体制や安全対策をさらに充実させています。現在では、在宅血液透析歴30年、40年の透析者もみえます。

 

透析計画を自由に立てることができるのが最大の利点です。仕事を行う上での時間的制約はほとんど無くなり、家庭生活を十分楽しむ時間的余裕が生まれます。在宅血液透析は至適透析条件を満たし、生命予後の良い治療です。

 

透析計画が自由

ライフスタイルに合わせて回数・時間が調整できます。

透析知識の充実

透析指導を受けることにより意識・興味が向上します。

穏やかな食事制限

長時間頻回透析をすることで食事制限は緩やかになります。

家庭との時間の充実

自宅でリラックスしながら透析時間を過ごせます。

生命予後の良い治療

透析回数や時間が増やせることで体調が改善されます。

社会復帰が可能

週3回の通院が必要なく、透析時間も選べるため仕事のスケジュールに合わせることができます。

家庭の理解度アップ

介助者も一緒に教育を受けることで家族の理解が深まります。

穿刺の痛みが少ない

自分で穿刺することで痛みが少ないとの声を多く聞きます。